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(2010/08/14)

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タワーや高層の話

分譲なんかで耳にする話としては、建築士関係の方からも「所有権っても不動産の不動産足る土地の専有面積が葉書大とか切手大って話もよく聞くけどさ、一番気になるのは何かあった時の修繕費。だって建てた奴にも見積り取れないって話だしさ、僕には完成前に完売って世界は理解できない」な部分です。
我々の感覚としても新築タワー関係は「細かい事気にしない資産家の方」か「建築に詳しい(少なくとも設計図の読める)上級者向け」って判断です。
何故なら購入するのは専ら上物である”耐久消費財”的キャラが強くなるからです。
専門化筋的に見ていくと、土地所有権での区分所有自主管理形態はベストじゃ無いのじゃないか的な見方もあって、ここも論議の分かれるところですが(管理組合組織自体がちょっとした地域選挙議員選出なみの勢いになるので、議運能力のある人材に求められる才能のレベルも必要になってくる)、それだけ『上物の内容が重要』って部分には疑問を挟む余地ありません。

そんなタワーや高層関係の建築物そのものの内容ですが、
築浅信仰的な論議の時に若干触れていると思うんですが、建築の方向性そのもが築年数の浅いものに特定の傾向があるのは確かです。不思議とあれだけ大騒ぎになった耐震偽造の時をきっかけに築浅〜新築全体の信用性の評価が下がってもおかしくなかったんですが「完成前から完売」の方向は依然変化の無いところです、
ここで再びあの耐震偽造の本質的な部分を考え直してみると、
「コストギリギリにってプレッシャーが全体にかかっている」部分にあります。

そして以外と知られていない事ですが(ここが築年数で耐震性を不安視する人の一番はまりやすい間違いですが)、昭和の高度経済成長〜S60年代にかけての”特に都心部のRCマンション”においては「大手ゼネコンにとって耐震基準を上回るレベルの物量投入は常識」でした。ある意味耐震基準なんて”ギリギリに作る”ようになって意味が大きくなっているもので、資産下落を心配した往年のマンションが耐震診断を行って”現行基準以上である”なる回答貰った話も珍しくありません。
コンクリートの熟成による強度上昇(ほぼ無限大に続く)から見ても、往年のマンションは「堅くてドリルも入らない」等の話も耳にします(築30年以上の古いマンションの弱点は貯水槽と配管)。

実際みなさんも経験的に感じませんか?
最近マンション建つのが工期的に”早い”。
計画に投資資金が投入されていれば昨今の『金融の時代』的見方からしても、工期の短縮と利率計算等計画全体の利益にも関わる事ですし、例の耐震疑惑事件に付随してニュースになったポイントは各業者コスト削減にやっきになっている部分です。
耐震基準ギリギリに建てれば良く、特にタワーの場合高層化を容易にする技術的進歩(ALCパネルの多様等→技術的にしっかり作らないと鉄骨造並の遮音性能に落ちる)、結果として「ヤワになってないか?」な印象です。
まずDATAから見ていくと、
神戸震災の数値からみると(サンプル数に限界があるのであくまで参考数値になります)57年度以降であってもSRC(高層)はRCより耐震被害の性能的に劣っていいます。

S47〜56RC 無被害39% 軽微小破48% 中破以上 9%(←倒壊崩壊は3%)
S57以降RC 無被害38% 軽微小破48% 中破以上10%(←倒壊崩壊は2%)
S47〜56SRC無被害20% 軽微小破40% 中破以上40%(←倒壊崩壊は3%)
S57以降SRC無被害21% 軽微小破61% 中破以上19%(←倒壊崩壊は4%)

(H7阪神淡路大震災建築震災調査委員会中間報告抜粋)
※時々SRCはRCより強固だと思っている人もいるけど、これも間違い。あくまでもケースバイケースで、中層RCの方が内容が堅いのは事実だし、上記耐震性能の評価にしても東京都心部のDATAになればS57以前の中堅名作RCが含まれてくるので中堅RCの性能評価はより上昇する可能性も見込める(同時に築浅信仰的建築の性能がより落ちている可能性もある)。
※S57以前で明らかに性能差がつくのは「鉄骨造」の場合に限られた話で、鉄骨造って言えば商店街のテナントビルとか中小規模の建築の話。都心部の中堅非木造住居のメインはRC、

先日某有名タワー(”分譲キラー”の中でも上位で分譲以上の高級賃貸物件)に入って感じた事ですが、「床がボンついている」まるで街の道路工事中のコンパネ(合板ベニア)の上歩いているかのような感じでした。「これ軽量化でこうなってるんだな〜」と確信して、以前某六本木のタワーの事業フロアを借りた外資系企業が”床にNG”出して「全面張替えさせた事件」思い出しました。
やっぱですね「軽量化」ですよ関係しているのは。
で、築年数の浅いものが全部ダメかと言えばそんな事はありません。
例えばH15作のこちらあたりは駆体もガチガチで内容もいい(RC25階)
 ↓
http://retour.seesaa.net/article/54891475.html
(流石元○会議員宿舎、こちらも”分譲キラー”なので区分所有的レベルでの購入は不可能。購入が話し的に相談可能になるのは1棟買いに限る話、)
概要見るとSRCじゃなくて「なるほどRCか」と、

特に築浅タワー(SRC)の購入を検討されている方、
全ての分譲に言えている事ですが「モデルルームの段階で申込む」なんて暴挙だけはしないように。
ついこないだも、1棟買いから丸ごとリノベーションして投資用に売却なんかを得意にしている不動産業者の社長さんと子一時間世間話等してきましたが、「賃貸でも内見しないで借りる人なんかいないのに、モデルルーム段階で購入する人って一体どんな人なんだろう」としみじみと昨今の業界現状について「あーだこーだ」と話してきたところで、
こういう感じの業者さんとの話になると、だいたい「区分所有での売買ってどうなんだろう、そもそも法人家主がもっと増えて利回り逆算賃料決めで、間取リノベも含めてアクティブに運用する形態が促進される方が”東京都らしい”その方が不動産の不動産って資産的安定度も高まる」とかなんとかな話になります。


都内某所から一枚、流石ガッチリしていますね〜

慣れた人なら外観からしてわかるもんですよっ
てか、この日は結構風もあってメンテナンスのゴンドラ上の作業の方に思わず敬礼する気持ちになりました。


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